許すな!「戦争への道」集団的自衛権行使
集団的自衛権の怖さ実感
上六「女性カフェ」講演
今月の言葉ー「聖戦の正しさ来世まで」
舞鶴戦跡めぐり ◇入会者ふたり◇
青学部が「憲法アンケート」行動
~アメ村で若者百人が回答 ~
青年学生部総会 ~辰巳議員も参加~
天王寺・幸村博
ー自衛隊が参加ー
安倍首相の私的諮問機関「安保法制懇」は5月15日集団的自衛権を認める報告書を提出し、首相は集団的自衛権行使容認への解釈改憲を検討する意向を示しました。
大阪平和委員会はこれに先立って12時半より近鉄上本町駅で天王寺平和委とともに10人で「戦争する国」づくりに抗議する宣伝行動を実施しました。
4月19日(土)「女性カフェ」が「たかつガーデン」で28人の参加で開催され、1人が入会しました。第1部では中里見博さん(徳島大学准教授)が「ジェンダーと自民党改憲」をテーマに80分にわたり次の要旨の講演を行いました。
《安倍内閣は「集団的自衛権の行使は可能」という憲法解釈の変更を行おうとしているが、「解釈改憲」とは「ある憲法の条文に、それが意味しえない意味内容を与える」こと(条文が意味しうる範囲内で「解釈を変更する」こととは異なる)であり、したがってそれは法治主義の原理からしてなしえないことだ。
ノルウェーの政治学者ヨハン・ガルトゥング氏はこの問題についてどう思うかと質問されたことに対し、「集団的自衛権は、国連憲章51条に国際法の根拠があるが、日本のコンテクストにおいては、米国への軍事協力しか念頭におかれていない。その軍事的意味は米国への軍事攻撃も日本への攻撃とみなす。例えば、9・11同時多発テロも日本への攻撃とみなし、反撃しなければならなくなる。それは、日本にとっては自殺行為だ。というのは、米国は1805年以来、247回の侵略的軍事行為をしてきた。仕返しをしたい人々は世界中にたくさんいる。9・11もそうした復讐の1つにすぎないからだ」と答えている。
国連「女性に対する暴力撤廃宣言」(1993年)では、「女性に対する暴力」は、「性に基づく暴力行為であって、公的生活で起こるか私的生活で起こるかを問わず、女性に対する身体的、性的もしくは心理的危害または苦痛(かかる行為の威嚇を含む)、強制または恣意的な自由の剥奪となる、又は、なる恐れのあるものを言う」と定義されている。
自民党改憲草案は9条を変えて「国防軍」という軍隊の創設をうたっている。歴史的に見て、軍隊は「男らしさ」に依拠した男性の暴力機構だった。「男らしさ」によって維持されてきた男性の暴力組織である軍隊は、「性暴力」によって結束が維持強化されてきた。性暴力によって支えられた暴力を税金によって養成された兵士は、市民社会に戻ってもその暴力を行使することを抑えるのは難しい。
ジェンダーの視点から重要なのは、軍隊という男性の「公的」暴力と性暴力という男性の「私的」暴力のこうした相互に依存し、強化し合う関係を理解することだ。9条のおかげで戦争も徴兵もない社会で生きることができ幸せだった世代として、その責任として「9条のある平和な社会」を次の世代に受け渡したい》
第2部では中溝千恵さん(大阪平和遺族会事務局長)の指導で1時間以上かけて「ネックレス」づくり。今夏の自分色のオシャレはこれと大盛況でした。
「(遊覧船から見る)自衛隊の船は不気味でした。浮島丸の事件も衝撃でした」「平和委員会は若い人が一生懸命いろいろなことを学び行動していらっしゃるのが素敵ですね」。
3月29日(土)好天のもと行われた「舞鶴戦跡めぐり平和ツアー」に寄せられた感想です。
舞鶴に午前10時半到着、まず五郎ケ岳展望台から近畿百景№1の眺望を楽しみ、海の見えるレストランで海の幸とビールで昼食をとったあと交流をしました。交流の最後に青年学生部の2人が代表して舞鶴平和委員会の名取さんに京都府知事選挙での尾崎候補の勝利を願って寄せ書きとカンパを手渡しました。
次に、引き揚げ記念館を見学してから、チャーターした遊覧船で1時間のクルーズをしました。「ましゅう」など自衛隊の艦船が居並び基地の規模の拡大を目の当たりにして、自衛隊が海外派兵軍化している危険性を実感しました。1945年8月24日3725人の朝鮮人労働者とその家族を乗せた「浮島丸」が謎の爆沈をした現場では、鐘の音を合図にみんなで合掌、黙とうをしました。
このツアーには46人が参加し、現地では終日名取さんがツアーガイドを務め、新婦人の方2人もバスを出迎えてくださいました。参加者は「戦争は二度と起こしてはならない」と決意し帰阪しました。参加者の中から2人が入会しました。
青年学生部・青年協議会は5月3日(土)午前9時~正午までアメ村三角公園で憲法アンケートを実施し、若者112人から回答を得ました。このアンケート活動の特徴は、回答者には事前に一切説明せず、アンケートに答えてもらったことです。答えてくれた人にはお礼に憲法がどんなに大切なものかがわかるチラシを渡しました。
この活動に参加した17人の青年たちは、3時間立ちっぱなしの行動に疲れも見せず「面白い行動でした」と感想を寄せています。
なお、朝日新聞と毎日新聞がこの活動を5月4日(日)付で大きく取り上げました。特に「朝日」は憲法を知らせる活動、「知憲」として報道しました。さらに詳しいアンケート結果は、HPに記載されています。そちらもご覧下さい。
4月27日(日)午前10時から青年学生部総会が20人、午後2時から青年協議会総会が23人の参加で開かれ、「参加できなかったことがとても悔やまれるような、とても楽しい報告がいっぱい」の内容となりました。
青学部第5回総会は次のように進められました。日本平和委員会や愛知県平和委などからのメッセージ紹介、5人が入会したフットサル&3・1ビキニデー報告を内容とする3月定例会などこの一年間の活動のパワーポイント報告、財政報告、10月「ミニエッグinおおさか」など向こう一年間の活動予定を含む議案提案、新役員選出。
午後の青年協第2回総会も午前とほぼ同様の手順で進められました。
青年協総会には会員の辰巳孝太郎参議院議員が出席し、30分にわたり臨場感あふれる国会報告をしました。参院国土交通委員の立場から2045年リニア新幹線品川~新大阪間開通時には大幅な人口減→利用者減で採算が取れるのか、取れなかった場合JRをつぶさないため国民の血税がその赤字補てんに使われるのではないか、東京ドーム51杯分の工事土砂の処理方法は決まっているのかなどリニア新幹線の問題点をズバリ指摘しました。また日本の社会全体を若者を潰すブラック企業にしないため奮闘している様子も語りました。また会員の山本陽子元大阪府議会議員(平野区選出)も出席し挨拶しました。
なお、初参加した京都の学生が1人入会しました。
天王寺平和委は5月4日天王寺公園での「真田幸村博」への自衛隊参加に関して主催側の天王寺区長に中止を要請。その場で区長は「軍国主義をあおるものにしない」「展示品も大規模災害時に使用する車両・装備品に限る」と言明。しかし強行されたイベントは区長の言葉とは真逆。
料金を支払い入場すると目の前に伊丹第3師団第36普通科連隊の宣伝部隊。中央では人命救助の実演、右側に宣伝ブース・制服の試着、左側は軽装甲機動車(写真)とバイク。つまりイベントの主会場に行くには自衛隊が「関所」になる会場設定。制服を試着し自衛隊のゆるキャラと記念撮影する子供。機動車やバイクに試乗する若者も。自衛隊の軍隊としての性格は隠されたまま。「災害から国民を守る」イメージ一色です。
この第36普通科連隊はスーダンにも派遣されています。戦後、自衛隊が海外で「殺すことも、殺されることも」なかったのは、憲法9条を国民が宝のように守ってきたからです。9条を生かす平和運動の強化を痛感!