5月17日(日)大阪市廃止・解体の是非を問う住民投票で「反対」派が僅差で勝利
青年学生部・学生協は、憲法記念日に若者を対象に憲法アンケートを実施(5月3日)
今月の言葉―「熟議路線の否定」
ピース大阪批判見学会が30人の参加(5月2日)
天王寺平和委と沖縄連帯「15日」行動(5月18日)
NPT・ニューヨーク行動に参加した青年2人の感想
5月17日(日)大阪市廃止・解体の是非を問う住民投票で「反対」派が僅差で勝利しました。
維新の会が設立されて5年。橋下・維新の会は新自由主義の目指す理想的モデルを大阪の地で実現しようとしてきました。
「市場の自由、…、公共サービスの私営化、…、労働組合活動の制限、労働者の権利解体、福祉国家への反対、社会福祉受給者と貧困層への軽視』(『金持ちが確実に世界を支配する方法』スーザン・ジョージ著、岩波書店)。大阪市民は、今回の住民投票でこうした維新政治に文字通り歴史的決着をつけました。
大阪平和委員会も、「大阪市をよくする会」に結集し、奮闘しました。大阪安保や原水協とともに関西平和団体共同宣伝行動を3波に渡り実施。3日(日)は7人で松屋町筋を南下し12ヵ所、9日(土)は奈良県平和委員会3人を含む17人で難波大丸近くで14ヵ所、15日(金)午前は8つのスーパーマーケットの前で、午後は6団体12人で松屋町筋を南下・北上してハンドマイク宣伝を行いました。また、最後の1週間はほぼ毎昼空堀商店街で、毎夕地下鉄谷町6丁目4番出口で宣伝を繰り広げました。
《千坂事務局長からのメール》
僅差の大勝利おめでとうございます。これは橋下市長と安倍首相への痛打ですね。ご苦労様でした。
青年学生部・学生協は、憲法記念日の5月3日(日)若者を対象に憲法アンケートを実施。午前9時半にアメ村三角公園に集まった25人の青年たちは、2~3人で組みをつくり午前10時から正午まで113人(男性57人、女性53人、無記名3人、平均年齢21・85歳)からアンケートをとりました。
初参加の青年は、「こんな楽しいとは思わなかった。来年も参加したい」と感想を述べました。
アンケート結果は以下の通り。
★憲法は変えるべきか?
「変えるべき」と「どちらかといえば変えるべき」 23・89%
「変えるべきでない」「どちらかといえば変えるべきでない」
16・81%
★9は変えるべきか?
「変えるべき」と「どちらかといえば変えるべき」 12・39%
「変えるべきでない」と「どちらかといえば変えるべきでない」
46・02%
★9条2項は変えるべきか?
「変えるべき」と「どちらかといえば変えるべき」 15・93%
「変えるべきでない」と「どちらかといえば変えるべきでない」
34・51%
★憲法は変えるべきと答えた人で、9条を変えるべきかどうか聞いた
「変えるべき」と「どちらかといえば変えるべき」 33・33%
「変えるべきでない」と「どちらかといえば変えるべきでない」 40・74%
今月の言葉―“熟議路線の否定” |
5月2日(土)ピースに声を!実行委員会主催でリニューアルされたピース大阪批判見学会が30人の参加で実施されました。参加者は午前10時~正午まで入館して展示屋毎の講評や批判をアンケート用紙に記入し出口で実行委員会の担当者に提出しました。
大阪平和委から参加した上羽事務局長の感想―「運命の時計」も撤去。日本の侵略戦争の加害の実態を示す展示もなく、侵略戦争とそれへの報復としての大空襲というつながりが断ち切られているため空襲そのものの悲惨さも伝わってこない展示内容に腹が立った。
大阪平和委は、住民投票のため延期していた沖縄連帯「15日」行動を5月18日(月)昼間、近鉄上本町駅前で実施しました。事務局が、辺野古新基地建設と戦争立法反対をハンドマイクで訴え、天王寺の会員たちが、チラシ配り、シール投票、署名を分担しました。
この行動では、「辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無条件撤去を求める署名」が10筆集まりました。シール投票は、新基地「賛成」0、「反対」5、「どちらかわからない」2という結果でした。
4月25日〜5月1日まで大阪平和委員会から9人(うち高校生含め青年7人)がNPT・ニューヨーク行動に参加しました。次は、そのうち事務局から派遣された2人の青年の感想文です。
NY行動のメイン、国際共同
行動デーです。ユニオンスクエアで全体集会をした後、被爆者の方を先頭に約一万人の参加者
と一緒に、国連本部までマンハッタンをパレード。参加者たちは、コスプレや楽器、手作りのグッズなどで、思い思いに核兵器廃絶をアピールし、とても賑やかで楽しいパレードでした。パレードの終着地点には、この5年間で集めた約633万余筆の核兵器廃絶署名が積み上げられ、NPTのタウスフェルーキ議長とアンゲラケイン国連軍縮担当上級代表に提出されました。
★27日(国連見学、原水協シンポジウム)
国連内での原爆展を見学した後、日本原水協による国際シンポジウムに参加しました。日本原水協高草木代表理事、元軍縮問題担当国連上級代表、メキシコ軍縮大使、アメリカフレンズ奉仕委員会の代表、イギリス核軍縮運動の代表など、各国で軍縮問題の中心で活躍する錚々たるメンバーが集結し、核兵器をとりまく世界各国の情勢や態度、廃絶へ向けた具体的な運動課題や展望が語られました。元軍縮問題担当国連上級代表セルジオ・ドゥアルテさんの「核兵器のない世界という目標実現の為には、共同がカギ。わずかな国が人類全体を破壊させることに市民として声をあげて抵抗しましょう」「核兵器使用をさせない唯一の現実的保証は、核兵器廃絶以外にない」という話が印象に残っています。
★28日(青年集会)
28日は、行動に参加する青年が一堂に会する青年交流集会が開催されました。海外の青年も含め180人が参加し、私は司会進行を務めました。
集会では、被爆者の松山五郎さんの被爆証言や、今回のNY行動を一緒に取り組んでくれたアメリカの2人の青年、そして日本からは広島と長崎の青年がスピーチしました。最後は「ウイ・シャル・オーバーカム」をみんなで合唱し幕を閉じました。
★29日(9条アンケート)
NY公立図書館の前で、新婦人などと一緒に、憲法9条に関してのシール投票を実施しました。質問は「①憲法9条を知っているか」と「②戦争放棄に賛同するか」で、約60名から回答を得られました。9条に関しては知らない人が53名と大半でしたが、7名の方が知っていると回答し、アメリカでも一定の認知度があることが分かりました。戦争放棄については賛同するが46人、賛同しないが14人で、「戦争は絶対反対」や「争いは良くない」と、戦争には強くノーの意思を示す人が多かったです。
★まとめ
毎日が本当に充実した日々で、あっという間でした。被爆者の発言を聞き、原爆展を観て、核兵器の非人道性を改めて痛感すると同時に、この恐ろしい兵器を一刻も早く地球上からなくさないといけない、そう強く感じました。減らすのではなく廃絶です。今回、核兵器廃絶へ向けたグローバルな運動に関わることができ、廃絶を目指す人々の、その真剣で強力なエネルギーを実際に肌で感じ、私たちが一丸となって取り組めば、核兵器廃絶は必ず実現できると確信が持てました。核兵器廃絶の問題において、被爆国である私たち日本人の役割は非常に大きいものだと考えます。
青年学生部 長谷川 裕介さん
★核兵器廃絶は全世界のすべての人々が挑戦する課題
★帰国してはじめに思うのが、異国の地で普段から知り合いでもない団員達と核兵器廃絶という同じ目的に向かって活動することが、どれだけ大変でそしてどれだけ楽しく貴重な体験が出来たのか、行く前には想像もつかなかったということです。
★NYに渡ってからの行動は、26日に今回のメインであるNPT成功に向けての大規模なデモ行進に参加して自分達の想いや主張を発言したり横断幕を掲げ主張しながら歩くことから始まりました。世界各国から核兵器廃絶への想いを掲げて激しく、そして笑顔で楽しく訴えている姿を見てなんともいえない温かい感動がこみ上げてきたのを覚えています。
★27日は国際的なシンポジウムで今の世界情勢や、これから先の展望についての意見などを軍事に関わる要人に聞くことができ、より一層世界中の人々が共同して行動することが何よりの手段であると勉強しました。
★28日の青年交流会では日本とアメリカを代表して2人ずつ、若い力が現地での活動や行動を具体的に紹介しました。その中で特に私が印象に残ったのが被爆地である長崎代表の方の話で、「皆さんの平和に対する想いはいつも心の真ん中にありますか?」という問いかけでした。
この問いかけに対して今私の報告を目にしている皆さんはどうでしょうか?正直に私はまだうまく答えが見つかりません。ですがこれから先、平和という形のないものを見つけられるように人生をかけた宿題が与えられたとこの時思いました。
★その他にも毎日班ごとに別れてNY市内の観光地などで片言の英語を使って核兵器廃絶に向けた署名活動をしたり、国連本部の中に入り歴史を学んだり、まだまだ本当に沢山のことがあり、書ききれないのが残念です。
今回の行動に参加して、世界中には本当に沢山の同じ気持ちを持った仲間がいることがわかりました。
★核兵器廃絶に対する想いに国籍や人種や性別などは一切関係なく、この先もずっと世界中が挑戦していかなければならない課題だと思いました。